現状把握し経験を積むことが大事
専門職に就いた新社会人が陥りがちな間違いが、問題が起こった時に現場の責任者に指示を仰がず、自分で解決しようとしてしまうということです。
手に職が就いて資格を取得し、他者から見れば専門的な資格をもった社会人であるという事実が、無断での問題処理に走ってしまう一因でしょう。
専門的な資格と知識を持った社会人であることに責任を感じ、目の前の問題を処理し、職務を果たそうという心掛けは立派です。
しかし、その業界では未だに新人であるということを忘れてはいけません。
問題が起こったその場で、自分が下そうとしている判断は本当に正しいのか?ということを客観的に問える新人はそう多くないでしょう。
全面的に先輩や上司に頼りきりなのは確かによくないことですが、問題発生時に指示を仰ぐことは決して新社会人の甘えではありません。
経験が圧倒的に足りていないということを自覚し、仕事を行うということは、恥ずべきことではないのです。
問題が起こった時に新人の立場でできることは、冷静に現状を把握し責任者に伝達することであって、問題解決ではありません。
専門的なことを知っていてもそれはただの知識でしかなく、それを実務に活かすために、人は経験を積み学んでいくものです。
その場で自分ができることを即座に考えられる人のほうが、その場で自分ひとりで問題を解決しようとする人よりも、より冷静に、確実に経験と知識を蓄えて今後の仕事に活かせるでしょう。